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足らずを知らない子供たち

「水は味がしないから苦手。飲みたくない。」そういう子供が増えているとニュースになりました。

相手にするなアホらしい・・・。と思うのは昭和、平成、令和を生き延びた30代以上からのダメなところでしょうか。

むしろ子供のころ、野球の練習中に飲んだ生ぬるい水道水ですら美味しく感じていた自分からすると、水飲めるだけマシですし、その子たちに水洗金具の錆び付いた真鍮の味が染みた水を味わってもらいたいです。

祖母の思い出話

しつけが厳しかった祖母が、子供のころを思い出してふとこんな話をしてくれました。

「私な、小さいころ全然ご飯を食べへんかって母親に怒られてばっかりやってん。お米なんか味せえへんのに食べるの嫌や言うて、おかずをちょっとしか食べへんゴンタ言う子供。憎たらしかったと思うわ。それが、戦争になっていっぺんに食べるもん無くなったら急にお米が美味しい美味しい言えるようになって取り合いになって食べたもんな。人間っておかしいなあ。」

水の上手さを知らない子供たちは足りないということを知らない

冒頭にも書きましたが、小学校のグラウンドでコーチから「休憩にしよう!」と言われるまで炎天下でも水を飲んだら怒られる86年生まれの私たちは、水道の蛇口を取り合って水分補給をしました。

中には飛んで行ったボールを探しに行く振りをして、掃除用のホースから出ている水をすすっていた友達もいました。

喉が渇いたら水を飲むから、喉が渇いていなくても水を飲む時代に変わってきたのです。

しかも、コロナ禍で水道の蛇口から水をがぶがぶ飲むなんてご法度になってしまったので、各自大きな水筒を持って学校へ行くのが当たり前になっているので、お茶が基本。熱中症になってはいけないのでスポーツドリンクを仕込んできている子供もいると思います。

そりゃあ水よりもお茶やスポーツドリンクの方が美味しいのは当たり前ですが、塩辛いものを食べたときでも、スポーツで汗を流したときでも、喉が渇いていたら冷えた水一杯が何よりも美味しいではありませんか。

子どもの趣味の変化

なんとなく子育てをして7年以上経ちますが、与えられたものを素直に喜ぶ子供ってレアなんですよね。大人があれやこれや用意して遊ばせてあげてもたちまち関心を持たなくなってしまう。息子の場合、電車に興味を示してとにかくデンチャデンチャ言って色んな所に連れて行き、電車を見せて、乗らせて、プラレールを集めたりしましたが、今はプロ野球一筋です。電車も好きとは言っていますが、明らかに親の影響で親よりも興味関心を持ってプロ野球を見続けています。

確実に視野が広がって、自分の身の回りの大人や友達が何に関心があるかに関心を持つようになったからだと思います。趣味が、自分の世界と周りの世界を繋ぐものだという認識が芽生えたということでしょうか。

家に帰ると今日の阪神タイガースの結果や、スタメンがこうだとか、今まで電車の話を完全に無視していた父親からちゃんと返事をしてくれる父親に変化したことが嬉しいようでめちゃくちゃしゃべりかけてくるようになりました。

これも味のしない水と同じ話だと私は思います。

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