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消防署の方から来ました

もう何年も前になるのですが、消火器の点検をさせてもらっていると突然30代前半ぐらいの男性が会社の入り口から入ってきました。

消火器の点検と言われて断る理由もないと思い通してしまったのですが、後から社長が訝しがってこう言いました。

社長「あの男は誰や?何してるんや?誰が入れたんや?」

私「なんか消火器の点検に来たって言うて、中に入って消火器見て回ってるんやけど。俺が入れたよ。」

社長「アホか!怪しいから止めてくるわ!!」

「◎△$♪×¥●&%#?!」

社長「どこの会社の誰か分からん奴が勝手に工場をうろついてるから警察呼ぶって言うたら直ぐ出て行ったわ。」

そのあと暫くして、実際に弊社の消防設備の点検を行っている業者さんに連絡したら飛んできました。

業者さん「無事でしたか?何も被害を受けてませんか?」

私「どういうことでしょうか?」

業者さん「いやね、ここ最近○○防災システムという名前の名刺を首からぶら下げて、工場に勝手に入って来て、消火器を全部入れ替えないといけないから、ここにサインしろって言うて契約書を出して、それを工場で作業している従業員の方に書かせて、後からとにかく高額な請求書と消火器を持って来よる手口が横行してるんですわ。」

社長「ええ!?追い出して正解やったなー!」

業者さん「その会社さんは、ちょうど社長が留守で従業員さんが消防とか防災とか言われたから畏まって対応しないといけないと思ったみたいで。一度サインしたら警察も手出し出来へんらしいんですわ。むしろ契約書にサインしたのに金払わんのやったら裁判するとか言われて大変らしいでっせ。」

社長「な、俺が怪しい言うたの当たっとったやろ♪」

詐欺師に騙されないで済んでよかったのですが、本物か偽物かの社長ジャッジが早すぎて、ミスった時不安になったのも事実です。

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