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マスクガールの考察(Netflix)

そんなポンポコポンポコ動画を視聴する時間はないのですが、人間やれば出来るなと思うぐらい、他の時間を削って3日間程度で視聴し終わりました。ここ最近ですと、サンクチュアリ~聖域~以来のヒットでした。

スキャンダル(ネタバレ要素あり)

マスクガールには三つのマスクが登場します。

一つ目はマスクをつけて配信していた際の物理的なマスク。このマスクの下は、実は容姿が酷くて悩んでいるただのOL。韓国社会が美醜に囚われ過ぎていることを風刺した物語が序盤のストーリーです。

二つ目は整形してショーパブの店員としてナンバーワンになったマスク。このマスクの下には、殺人事件の逃亡犯として世を忍ぶ姿が。客からの熱い視線と喝采は、は自らが子供の頃受けたかったもの。

三つめは自首して刑務所に無期懲役の囚人として収監された後、娘を助けるために自らを欺く偽善者のマスク。

全てに一貫して、マスクの下の顔が白日の下に晒された時、それはスキャンダルになり衆目を集めるのです。

因果応報(ネタバレを多く含みます)

この作品の裏テーマが因果応報です。

因果応報によって全ての悪意ある行動は、社会的か肉体的死をもって償わされるというのがこの作品の定石となっています。

かなり残酷で、陰鬱で、それでいてどんでん返しの中に常に因果応報を内包している物語の展開には、常に唸らされるものがありました。

最終的にこの物語は、因果応報の螺旋に巻き込まれなかった一人の少女が、マスクガールである母親について理解することで幕を閉じます。

個人的に一番悪いのは、娘の容姿をこき下ろし、歌手やアイドルになることは無理だと突き放して親子の縁を切るような真似をしたマスクガールの母親がしでかしたことだと感じました。親からの愛の欠乏が、彼女にマスクを被らせ、自身に最終的に厄災として降りかかってくるというフィナーレは、非常に上手く伏線が回収されていたなと感じました。

ただ面白いだけじゃない、趣深い作品でした。

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