玉川 勢
クロムめっきという「挑戦の現場」
クロムめっきは、条件が少し違えば仕上がりが変わってしまう厄介な工程です。 形状が複雑なもの、めっき付きが不安定なもの、前処理の影響が読みづらいもの…。 一般的には“うまくいかないことが多い工程”とも言われます。
そんな中で玉川が大切にしているのは、 「不良が出たとき、原因を必ず突き詰める」という姿勢。 教本には決して載らない“現場の知識”が必要になる場面も多く、彼はそれを「命の次に大切な技術」と言い切ります。
失敗しても向き合い、考え、また挑む。 クロムめっきの難しさは日常そのものですが、玉川はその積み重ねで確実に腕を磨いてきました。 乗り越えるたびに自分の技術が更新されていく感覚こそ、彼の原動力です。
“表に出ない”面倒見の良さ
玉川には、意外な一面があります。 それは後輩への面倒見の良さ。 先輩風を吹かすわけでもなく、偉ぶることもない。ただ純粋に「後輩が可愛い」と話す姿が印象的です。
人懐っこい性格、生真面目さ、そして技術への強い探求心。 そのバランスが玉川らしい魅力であり、現場で愛される理由でもあります。
達成感を感じる瞬間
クロムめっきには、壁のような品物がたびたび現れます。 仕上がりが安定しない。どう条件を変えても決まらない。 それでも粘り強く向き合い、突破口が見えた瞬間――彼は深く息をつき、達成感を噛みしめます。 その静かな喜びこそ、職人の証です。
素顔の玉川
仕事では妥協のない職人ですが、プライベートでは魚釣りの勉強中。 カサゴのから揚げポン酢や湯引きなど、料理へのこだわりも強い。 パソコンは少し苦手ですが(笑)、こういう温度差もまた彼の魅力です。
アルファメックの良いところ
「扱う品物のバリエーションが広く、不景気に強い」 これは現場を長く経験した玉川だからこそ感じられる実感です。 多様な製品を扱うことで仕事が一定しており、安心して技術を磨ける環境があります。

































