玉川 勢

2008年にアルファメックへ入社した玉川は、 「正社員として働きたい」「手に職をつけたい」「地元で腰を据えて働きたい」 という思いを胸に、めっきの世界へ飛び込みました。 その後の十数年、彼が歩んできた道は決して平坦ではありません。 しかし難しい工程ほど燃える性格で、いつしか“クロムめっきの職人”として頼られる存在へと成長していきました。

クロムめっきという「挑戦の現場」

クロムめっきは、条件が少し違えば仕上がりが変わってしまう厄介な工程です。 形状が複雑なもの、めっき付きが不安定なもの、前処理の影響が読みづらいもの…。 一般的には“うまくいかないことが多い工程”とも言われます。

そんな中で玉川が大切にしているのは、 「不良が出たとき、原因を必ず突き詰める」という姿勢。 教本には決して載らない“現場の知識”が必要になる場面も多く、彼はそれを「命の次に大切な技術」と言い切ります。

失敗しても向き合い、考え、また挑む。 クロムめっきの難しさは日常そのものですが、玉川はその積み重ねで確実に腕を磨いてきました。 乗り越えるたびに自分の技術が更新されていく感覚こそ、彼の原動力です。

“表に出ない”面倒見の良さ

玉川には、意外な一面があります。 それは後輩への面倒見の良さ。 先輩風を吹かすわけでもなく、偉ぶることもない。ただ純粋に「後輩が可愛い」と話す姿が印象的です。

人懐っこい性格、生真面目さ、そして技術への強い探求心。 そのバランスが玉川らしい魅力であり、現場で愛される理由でもあります。

達成感を感じる瞬間

クロムめっきには、壁のような品物がたびたび現れます。 仕上がりが安定しない。どう条件を変えても決まらない。 それでも粘り強く向き合い、突破口が見えた瞬間――彼は深く息をつき、達成感を噛みしめます。 その静かな喜びこそ、職人の証です。

素顔の玉川

仕事では妥協のない職人ですが、プライベートでは魚釣りの勉強中。 カサゴのから揚げポン酢や湯引きなど、料理へのこだわりも強い。 パソコンは少し苦手ですが(笑)、こういう温度差もまた彼の魅力です。

アルファメックの良いところ

「扱う品物のバリエーションが広く、不景気に強い」 これは現場を長く経験した玉川だからこそ感じられる実感です。 多様な製品を扱うことで仕事が一定しており、安心して技術を磨ける環境があります。

未来の後輩へのメッセージ

クロムめっきは簡単ではありません。 けれど、玉川は「教えられることは全部教える」と語ります。 失敗してもいい。焦らなくてもいい。 一緒に挑んでいける仲間を、玉川は心から歓迎しています。


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