木澤 拡二

木澤拡二は、2017年にアルファメックへ入社した。
通勤しやすいこと、そして正社員として腰を落ち着けて働ける場所を探していたこと──そんなきっかけで始まった仕事だが、今では現場に欠かせない一人になっている。

担当はめっき作業。タコ掛け(ラッキング)を得意とし、素材の形や重みを読み解きながら最適な掛け方を探る。地味に見える工程ほど品質を左右するが、彼はそこを丁寧に積み上げてきた。

その姿勢は、硬質クロムメッキの新規案件でも発揮されている。社長が独自に考案する治具設計に寄り添い、条件出しと呼ばれるメッキのトライアンドエラーに、何日もかけて根気強く向き合ってきた。若手時代から社長の信頼が厚い理由は、まさにこの粘り強さにある。

今では将来を見据え、複雑な補助陽極・陰極の設計が必要な案件を中心で担う存在として期待されている。

仕事終わりには、その日の工程を静かに振り返る癖がある。
「もっと効率よくできるか」「条件の組み合わせは他にないか」──そんな改善の芽を見つける時間が、彼自身の成長の芯になっている。

思いついたアイデアが実際に条件をクリアした瞬間に、ひとつ深く息をつく。その達成感を知っているからこそ、この仕事を続けているのだろう。

自分を一言で表すなら“気分屋”。
そう笑って語るが、長い年月をかけて技術を積み重ねてきた会社の一員であることに、静かな誇りを持っている。


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