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見える化は優しいカイゼン

弊社ではカイゼン活動に積極的に取り組んでいて、中でも初心者向けに”見える化”を推奨しています。その取り組みやすさとワケを説明したいと思います。

見える化の種類

見える化は、①物理的に見えないものを見えるようにすることと、②属人的な情報に誰でもアクセスできるようにすることの2種類に分類されます。

①物理的に見えないものを見えるようにすること

簡単な事例で言えば、段ボールの中に製品が入っていて、開けるまで中身が分からない場合、箱の外側に中身を書き込んで見える化するという、引っ越し作業などでよくあるカイゼンです。これを発展させると、表示の無い箱が社内から消え、普段使いする収納ボックスは透明のものに変えらるなど、どんどん箱の中身は何でしょうクイズ状態の職場が改善され、探す手間が省けるようになり生産性が向上します。

②属人的な情報に誰でもアクセスできるようにすること

難しい言葉が使われていますが、Aさんだけが知っている箱の中身、スケジュール、作業手順などを周りの人が誰でも知ることが出来るように仕向けることを指します。

この属人的な情報の見える化を、弊社内ではこう呼んでいます。

最も人に優しいカイゼン

何故なら、自分が開けたことがある箱の中身も、自分のスケジュールも、自分が考えた作業手順も、別に聞かれた時に教えるか教えないか選べばいいので、自分は得しないけれども他人が得するカイゼンだからです。自分の中の情報をアウトプットすればするほど周りから感謝されるカイゼンですから、当然新入社員がやれば周りから”こいつは使える”と思ってもらえること請け合いで、直ぐにでも取り組むべき活動として新入社員研修では特に熱を込めて説明しています。

新入社員は作業手順を見えるところに貼って、常に確認しながら作業する。

先輩社員は、”何度も教える手間が省ける”上に、一人で作業を任せられるまでの期間が短くなるというメリットがあります。

いつでもやり直せる手軽なカイゼン

さらにもう一つ初心者向けと言える最大の理由が、いつでもやり直せる、止められる、修正できるということです。

見えたらマズイなら、再び見えなくすればいいだけで、見せ方が違ったら正しい見せ方に修正すればいいという、非常にお手軽なものなのです。

例えるならば、ピアノを始めたての子供が鍵盤にドレミファソラシドのシールを貼るようなもので、慣れたら剥がせばいいだけなのです。

マニュアル化について

一昔前、携帯電話を購入すると電話帳ぐらいのボリュームで、抜け漏れ一切無しの説明書がついていましたが、今はあって一枚程度であとは使いながら操作方法が分かるようになっていて、詳しく知りたい人は自分でネット検索するなり、知人や家族に教えてもらうなどが当たり前になっています。

マニュアル(作業手順書)は、パラパラ漫画の様に全ての手順を細切れにして正確に伝えなければいけないものという固定概念があり、作り手の負担はもちろん読み手の負担も大きく、これを企業として業務の一環で作成を命じている場合が多いのですが、大抵の場合使われず形骸化して、内容に変更があっても更新されず、更新することが負担となりカイゼンの足かせになるという負のスパイラルに陥っていることもしばしば。

弊社内で行われているマニュアル化は、基本的に今スマホを買った時についてくるような、ビジュアル化された”ワンポイントマニュアル”しか作られていません。これは、自然発生的に出てきたものですが、先輩社員から後輩社員に仕事をOJT(On the Job Traning)形式で教えていく際に、何度も聞き返される部分や、教えることが難しいと感じた部分について自然発生的にそうしたワンポイントマニュアルの作成が為されているという状況です。

昨今は、一連の作業手順を動画で撮影するだけという企業も増えているそうですし、精密さよりも分かりやすさが求められる時代に突入したと見ていいかもしれません。

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