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ときメモのメモ

ときメモと言われて、ときめきメモリアルを連想したあなたは、この記事を読んでください。そうでない方はそっとブラウザを閉じてください。

大学4回生、もう大学生活でやり残したことといえば取りこぼした単位を掬い取ることと、部活で少しでも得意だった寝技を研究することぐらいだった私は、当時付き合っていた彼女ととにかく暇潰しの方法について相談し合っていました。その時、家の戸棚に昔夢中でやっていたセガサターンの存在を話したところ、実は自分もセガサターンを持っていて、その当時色々やったがときめきメモリアルぐらいハマったゲームはないと言うのです。所謂ギャルゲーと呼ばれ、モテない男の慰めのような存在だった恋愛シミュレーションゲームをやるなんてどうかしていると思っていた私は話半分に流していたのですが、難波で遊んでいた時に立ち寄った中古ゲームショップでときメモを見つけてしまい、安かったので購入し、早速やることになったのですが、恐ろしいぐらいにハマってしまったのです。

例えば、図書室に行き続けると眼鏡をかけた文系の女子と接触し、なぜかデート出来るようになり、順当にデートを重ねて、その子のお眼鏡にかなうような文系の勉強が出来る男子になれば、晴れて卒業式の日に伝説の木の下で告白されます。

勉強せずに遊び呆けていれば、遊び人の彼女が出来て、魅力度を上げると、お姉様系の彼女が、スポーツだったら・・・と、それぞれのステータスをあげていくと、それぞれのタイプの女性が近寄ってきて、いい関係になっていきます。

もちろんそれだけだと面白くないので、ステータスが上がると当然モテモテになって、いろんな女の子から注目され始めるので、女の子の方からデートのお誘いが来たりします。しかし、そうなると本命の子からはそっぽを向かれるし、一途に一人の子だけを相手にしていると、近寄ってきた女の子は不満を爆発させてあらぬ噂を立てて社会的に抹殺しに来ます。このバランスが良くできていて、ラスボスと呼ばれている藤崎詩織をクリアするためには、結婚詐欺師もびっくりのスケコマシ野郎を演じなければいけません。

当時付き合っていた彼女からは、自分が勧めたものの、あまりのハマりっぷりに引いてしまい、そこまでハマるなら勧めなければよかったと後悔させるに至りました。デート中も会話のほぼ全てが藤崎詩織の攻略方法や、隠れキャラクターの出し方、各キャラクターの隠されたエピソードなどです。

これに興じてしまい、1キャラクター当たり約2時間の攻略時間をかけて、13人の女性キャラクターに告白させるために約1ヶ月半費やし、見事オールクリアをはたしてしまったのです。オールクリアおめでとう、と全キャラクターが出てきてお祝いしてくれるクレジットを見た時の達成感と虚無感といったらそれはそれは大変なものでした。

結局、13人の女性キャラクターを攻略したことで、男性としての魅力を一つ失ってしまったと気づいた私は、それ以降恋愛シミュレーションゲームで遊ぶことはありませんでした。

バーチャルの恋愛は選択肢が用意されていますが、リアルは選択肢を記述式で作り上げていかなければいけないので難しいですね。

当時付き合っていた彼女とはその後結婚して、ときメモの思い出話をたまにしたりしています。

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