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テレビ地方格差

それは、中学校へ進学し、県外から通学してくる友人と会話していた時突如降りかかった厄災だったと今でも思います。

私は大阪市内で生まれ、2歳から奈良県へ移住しました。当時、郊外住宅地に家を建てるのが流行っていたので大阪市内へ通勤する父親は通勤圏内の奈良市を選んだようです。大阪とは比較になりませんが、県北西の比較的人口が多いエリアで大学卒業まで育った私は、駅までバスか自家用車か、40分以上かけて徒歩で行くか、駐輪場を借りて20分かけて自転車で通うかを当たり前と感じていましたし、不便なりに夜は静かで夏の夜も涼しく故郷と呼べるその土地を気に入っていました。

昨日テレビ何観た?

中学校は奈良市内にある私立中学へ進学させてもらい、そこで初めてバス通学を経験し、大阪府、京都府、滋賀県、兵庫県など他府県から通学してくる友人が出来ました。同じ関西ですから、方言が違うことも無く、文化もそれほど違わないので最初の頃は無邪気な中学1年生として平凡に過ごしていました。

しかし、世の中そんなに甘くありません。

東大阪市から通ってくる同級生が、朝のホームルームが始まる前に「昨日テレビ何観た?」と尋ねてきました。

私は何か民放の番組を答えたと思います。すると友達は怪訝そうな顔をして、こう言いました。

「あれ?ASAYAN観てないん?」

「ASAYANって何?」

「うーーーわ!お前ASAYAN観てないん?あ、奈良やから映らんのか!!」

そこからです。私が放送局エリア差別を受け始めたのは。ことあるごとに奈良県民であることを罵られました。テレビが映らないことや、バスで通学している不便さもついでにいじられました。今となっては大したことはありませんが、テレビを夢中になってみなくなったのもその時期からだったと思います。

26チャンネルの奈良テレビ

東京テレビ系列で放映されていたASAYANは、モーニング娘。やケミストリーなど、その当時スターダムにのし上がった多くのタレントを発掘したオーディション番組だということを知ったのは大人になってから。

とにかくGoogleで検索するということも出来ませんし、映らないテレビ番組の話をすることはもってのほかでした。

実際の所、奈良テレビが26チャンネルに回したら映るのは知っていたのですが、電波状況が悪かったからか、白黒でノイズが入った状態でしか映らなかったため、一度試しにポケモンの放送を見ようとして、全キャラクターが白黒だったため、ゲームボーイと一緒だと思って消した記憶があり、それ以降見たことがありませんでした。

なので、ASAYANを始めとする東京テレビ系列の放送を見たことがありませんでした。

辛い。辛すぎる。令和の今であれば、ネット環境さえあればティーバーだって観れるし、サブスクあるからテレビ観てないと言える時代ですが、当時子供が学校へ行って出来る話題と言えば、昨日のテレビの話か、貸し借りしているマンガか、あとはゲームぐらいです。

中3ぐらいになった時、初めてケーブルテレビが導入されましたが、時すでに遅し・・・。ASAYANは2002年に放送終了し、その頃は誰も観ていませんでした。

なので他にも、エヴァンゲリオンの存在も大学生の頃パチンコでエヴァの台があるというのを友人が喋っていて、そんなのあるんだな~程度の認識でした。

地方格差、奈良市はましな方

結局大人になって地方へ出張で泊まって、テレビを付けたらNHKとフジテレビしかなかったりするのを目の当たりにして、そりゃみんな東京と大阪を目指すよな・・・と思いました。奈良は、NHK総合、NHK教育、MBS、ABC、フジ、読売が映っていたのでドラえもんも、ロングバケーションも、阪神巨人戦も、ガチンコファイトクラブも観れていました。

例外的に徳島県は、色んな方向から電波が飛んできていたため関西の番組も視聴できていたにもかかわらず、地デジ化によって微弱電波は全く映らないことになり、10チャンネル映っていたものが3チャンネルだけになってしまい、全国でも例を見ないケーブルテレビの普及率となったというこぼれ話もあったようです。

確かに、もともとなければどうでもいいですが、もともとあったものが取り上げられる苦しみは何よりも耐え難いので、徳島県民は思わぬ負担を強いられることになったのでしょう。

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