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スペルミスで巻き起こした恥ずかしい経験

昔々、別の会社で働いていたころ恥ずかしい思いをしたことがあります。

当時私は、日本の会社とアメリカの会社が出資して作った合弁会社に勤めておりました。アメリカの親会社が出資比率を引き上げることになり、組織体系からなにから、外資系に移り変わっていきました。当然、上司の上司の上司辺りに外国人が君臨することになるので、大きな決裁が必要となるとき英語で伺いを立てなければなりませんでした。

英語といって、凄いなと思われるかもしれませんが、そんなことありません。まず、過去にメールを送った同僚からそのまま内容をコピーさせてもらい、必要なところを翻訳ソフトを使いながら書き直していくだけの作業をします。相手も分かっているので、文面にはあまり注目しませんし、変な話タイトルと決裁に必要な数値情報しか見ません。

そんなある日、急を要する決裁案件が発生し、一刻の猶予もなく承認を取らなければ商談を落としてしまうという事態に陥りました。いつものようにコピーすればいいと思っていたのですが、上司からのアドバイスでメールのタイトルに「緊急」を意味する英単語「アージェント」を入れておけと言われて、慌ててメールを打ちました。

しかし、待てど暮らせど返事は来ず、タイムリミットは迫ってきました。普段絶対しゃべらない外国人上司相手に、メールのタイトルに入れた「アージェント」に対して何も思わないかと怒りが沸々と募ってきました。もう待てない、常務室へ乗り込もうかと思った次の瞬間、ようやく「ACCEPT(受け入れます)」の返信が来ました。

商談も無事完了し、落ち着いて返信されたメールを改めて読み返していると、同僚からツッコミが入りました。

「それ、緊急じゃなくて代理人って意味になってるよ。」

その同僚曰く、本来URGENT(アージェント・緊急)とすべきところを、AGENT(エージェント・代理人)と打っていたようで、送ってこられた外国人の上司からしたら「担当のくせになに代理人気取ってんねん、舐めんなよ、後回しにしたろ。」みたいになるのは当たり前で、優先順位下げ下げの酷い扱いを自ら招いてしまっていたというわけです。

これを、私が前職を辞めた理由の一つとさせていただきます。

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