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どうして5分で理解できることを45分かけて教えるのか?

タイトルは、将棋界のF・Sさんが言い放った名言です。

45分÷5分=9 ですから、小学校~高校の12年間は1.3年間で終えてしまう計算になってしまいます。AIが6億手(28手先)読んで出した答えを23分で考え出したという逸話からも、学校の先生からすれば先の先まで読まれているわけですから手ごたえが無かったことでしょう。知りませんが。

唐突ですがドラえもんの話

ドラえもんのエピソードで、のび太が幼稚園ぐらいの頃にタイムスリップして、足し算引き算が出来る神童としてもてはやされるという話がありました。オチは、4年生かもっと下の知識レベルだったので、何も努力しなかった結果今より酷い人生を送ることになるというものでした。

知ってると0分で済むわけですが、0分で済むのに慣れていると学習が完了したかどうか確認する作業が無くなってしまい、1分でも5分でもかけて習得する癖が無くなってしまうため、知らない内容に出くわした時にとうとう学ぶことが出来ない身体になってしまっているという皮肉なオチです。

社会人になってつくづく思いますが、同じ内容の仕事で経験を積んで行くと、分からないことが無くなって行って、努力して学習するという機会が失われていきます。そうして、いざ新しく学ぶ必要が出た時に拒絶反応が出てしまうという悲惨なことが起るのです。

オンライン学習が当たり前になると

冒頭の5分で分かることを・・・には少し文脈があって、5分で分からないこともあるのです。例えば体育の授業は、5分で逆上がりの方法を教わったとしても5分で出来るようになるか、未経験だとそういうわけにはいきません。家庭科の授業は5分で出来るものばかりではありません。内容が難しく複雑化していくと5分が10分になり15分になりと伸びていく単元もあるでしょう。

ただ、学校教育が同じ教室で学ぶ生徒に対して、結果の公平性を重視していることから、45分でしか理解できない生徒をターゲットにした学習要領を用いているため、5分で理解出来たこの40分を奪うことに繋がっているということになります。

5分で理解できるもの、オンライン授業を受ければ習得できる内容で、積極的に学ぶ子はどんどん先の単元を学習していき、確保されていた通常の授業時間を大幅に短縮させてしまいます。つまりは時間余りが発生するのですが、飛び級するのか、その余った時間を体験型学習に割いていくのかを選べるようになった場合、結果の公平性の偏差は大きくなりますが、天才、秀才は多く輩出出来るようになると思います。

中学、高校受験というシステムで能力別に振り分けられる仕組みを昔の偉い人が造り上げてきましたが、もっとミクロなレベルに細分化されて学習時間の能力に応じた効率化が加速させられるため、高校卒業までの12年間という時間で、学校教育に可能性を付け加えられるかもしれません。

高校野球の強豪校が、ほとんど授業に出ずに練習して、たまにある授業は寝て過ごすみたいなことが笑い話の様になっていますが、その学校は文武両道は不可能であると判断し、強制的に学習時間を短く切り上げてしまっているのです。

ただ、これが一般的な学校に適用されると、本当に頭のいい生徒が学習時間を圧縮して、部活動に時間を割くようになれば、もしかすれば個人種目で文武両道を体現する子が出てくる、いや出て来てもおかしくないでしょう。

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