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余談ですがマンガの読み方と人生への活用方法
コロナ禍でブームになった少年マンガの鬼滅の刃、東京卍リベンジャー、呪術廻戦の3作品をブームに乗っかって読みました。幼稚園児の子供を育てていると、子供たちとの接点を作ることは非常に重要です。
「水の呼吸 壱ノ型 水面斬り(いちのかた みなもぎり)」
みたいなことを言われてフリーズしたら、子供たちとは仲良くなれません。別の技を使って反撃するとめちゃくちゃ喜ばれます。
そこそこ面白いのですが、こっちはもうすぐ36歳になる大人なので何百作品もの少年、少女、青年マンガを読んで色んなパターンのヒーローたち、ヒロインたちの追体験をしてきたので、同じ熱量の感動を抱くことは出来ないのですが、その時代を共有することはとても大事だと思い、ある程度ブームに乗っかることは子育てしている以上必要だなと思っています。
鬼滅の刃
身内を鬼に惨殺され、かたき討ちのために頑張る長男の話です。
ラスボスに近づくほど技が増えて行って、最終的には自分の先祖(ルーツ)が敵を撃破する最大のヒントだったという運命的なものに、大河ドラマのような壮大さを感じさせられる展開です。敵も味方も悲しい過去があり、それぞれに感情移入させられるポイントが色んな世代にウケたと分析されています。
一番近い作品は何かと考えましたが、藤田和日郎・作の「からくりサーカス」に似てるなと思いました。もしかしたら影響を受けてるかもしれませんね。
私が鬼滅の刃ブームで一番好きなエピソードは、市松模様のマスクが流行して、炭治郎柄のマスクをお爺さんが付けていたのをショッピングモールで見掛けたことです。孫とお揃いで可愛いですね。死ぬほど笑いました。
東京卍リベンジャーズ
タイムリープ×ヤンキーという時代を象徴したマンガで、大人から中学生の自分にタイムリープをして彼女を救うという物語のはずでしたが、救った後もタイムリープは続きどんどん新しい敵が現れては倒されを繰り返します。
ヤンキーもののマンガといえば、とにかくまず入学した校内に番長がいてそいつを倒し、隣の学校のヤンキー集団と喧嘩になり倒し、街の学校を代表するヤンキー軍団と対決し勝ち、隣の地域と闘い・・・とその過程で倒した最強のライバルがどんどん仲間になっていくパターンでしたが、これにタイムリープを組み合わせることで、死んだはずの仲間が死なせずに済んだことで仲間として復活するという奥義を使う画期的なシステムを構築されています。
私が大好きだったヤンキーマンガに魁男塾があり、マグマに落ちて死んでしまう寸前で助けに入り、中国4000年の秘宝で身体を復活させてもらうという荒業で死んだはずのキャラが蘇るシステムがありました。子供心にもなんでも中国だなと突っ込んでいました。
作中最強のマイキーは空手の天才で、ノーモーションハイキックが得意技ですが、日本刀から水とか炎とか出てくるマンガと並んでて凄いなと思います。
呪術廻戦
ジェネリックハンターハンターと呼ばれていますが、そのぐらい面白いですね。超能力を”気”とか”念”とか”霊気”とか色々表現していますが、呪力がその原動力で、ナルトの様に主人公が最強の敵とくっついているという設定が面白いです。
このマンガは良くも悪くも沢山の他の良作から影響を受けていて、パクっていると言っても過言ではない部分もありつつ、結局は面白いということで音楽で言うところのサンプリングが得意なタイプの作者だなと思います。パクリが嫌いな人は受け付けないと思いますが、世の中そんなに他のマンガを読んでる人は多くないということの象徴だと思います。結果、面白いですし。
余談ですが
鬼滅の刃は連載終了。東京リベンジャーズはエンドレスループに入ったので購読中止。呪術は継続して読んでいますが、最近は面白いと言われるマンガも自分の人生で読んできた膨大な量の少年マンガと比較するともう既視感で溢れかえってるので、あまり大きな感動が産まれなくなってきたなと感じ、電子書籍だから場所も取らないしで少女漫画のNANAを読み始めてみることにしました。
少女漫画といえば、女性が主なターゲットなので改めて言う必要も無いと思いますが30代のおっさんからすると共感できる場面がゼロに等しいのです。
例えば最初の方で大崎ナナがバンドマンの彼氏に東京へ一人で行かれてしまうシーン。一般的な女性の読者だとどうして好きなのに一緒に連れて行かないのかと憤り、悲しんでしまうと思うのですが、男目線で言えば新生活が始まるタイミングで成功するかどうか分からない忙しい状況、愛する彼女を連れて行けば苦労させるし揉めて喧嘩して別れる可能性が高いので、敢えて元サヤに戻れる確率の高い田舎へ放置を選んだのです。逆に、小松奈々の方は地元で出来た彼氏を追いかけて上京しますが、新生活ですれ違いが続いた結果バイト先の可愛い女の子に寝取られてしまいます。
NANAというマンガを楽しむためには、女性の心を持ってどちらかのナナに自分を重ねて没入していくことが重要なのですが、どうやっても私には無理で、そうやっておっさん目線で女性からは分かりにくい男性の選択の原因と結果を分析して読んでしまいます。
少年マンガを読むのとは違い、物語が大きく進むのに全て恋愛が絡んでくるというポイントさえ押さえればテンポよく進んでいくので意外と読みにくさを感じることはありません。少年マンガで言えば、新しい仲間、新しい武器、新しい技によって状況を打開するところが、”新しい彼氏”が全てを打開するという点においてはどちらもキュンキュン出来て、多様性を考えてしまいます。
マンガを読む理由
全ての雑誌を読み、これから売れるマンガを発掘して世に知らしめるようなことは限られた時間の中ではもう無理なので売れてるマンガにしか手を出せないのですが、過去何らかの形でメガヒットを叩き出した作品は必ず面白い部分があります。
その面白い部分が自分にとってどれだけ意味を持つかが重要で、私の場合はそれが今から仲良くなろうとしている人とのつながりになれば良いなと思って、人から紹介されたものは積極的に読むようにしています。
昔はビジネス書を勧められたら迷わずそこで買って、次ぎお会いする時にその本の話をすることで距離を縮めようとしてたりしたのですが、意外とマンガの方が効果が大きいことに気付いて、話題に上がったマンガでその行動を起こすようにしています。
マンガは長編になると意外と長い時間費やすことになるので、その体験を疎かに出来なくなるというか、ただ通り過ごすわけにもいかないので、結構しっかり内容について考えたり自分なりに体験を重ねたり、自分とは違った考えを教わったりして、それを他人と共有するとぐっと距離が近くなるなと思います。
荒唐無稽なマンガの話と思わせておいて、実はちゃんとしたお話でした。
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