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夏休みの宿題は先にやる方がいいに決まっている
私は夏休みの宿題を貰った当日に始めてしまう問題児でした。小学生の頃は、ホームルーム中に配られた夏休みの宿題をその場で出来るだけ解き進めていました。
だらだらしてないで夏休みの宿題でもやりなさい
子供のころ夏休みの宿題をやったということが免罪符になるので、夏休みの宿題が残った状態で8月に突入したことが無かったのです。
勤勉さとは無縁の生活を約1か月以上送ることになるのですが、やるべきことはやっているという心のよりどころはとても気持ち良かったです。
夏休みとは、朝遅くに起きて、朝食とも昼食とも言えない何かを食べつつ子供アニメ大会で毎年結末を見ぬまま終わってしまう名作アニメの再放送を見て、昼間から友達の家に片っ端から会いに行き、遊べたらラッキーという生活を送っていました。
中学1年生の時の苦い思い出
何事も経験だと思い、中学1年生の時は思い切って宿題を全て夏休み後半にやる計画を立て、前半から野球部の練習と、それが終わってから寄り道して遊ぶ生活を送ってみたわけですが、12年か13年の短い人生で経験したことのない焦燥感にかられ、迎えた8月25日ごろに自分が抱えている宿題の量と、余暇がイーブンか少し足りないという状況に悲鳴を上げたことをよく覚えています。
英語、数学、国語と学校の中でも成績の比重が高い物から順番にこなして行き、思わぬ落とし穴だったのが社会と理科でした。社会の宿題は、自分の好きな土地の白地図に山や川やその土地で有名な場所などを書き込んで提出するという作業に落とし込むまで時間がかかり、作業に取り掛かってからも時間が掛かるほとんど1日かかる課題でした。理科は、恐る恐る手帳を開くと「自由研究と問題集40ページ」と書かれていました。とりあえず最終日前日に白地図は終わらせて、最終日に自由研究を開始しました。仮説検証を1日で終えられるものを考えた結果、小学生の時に暗室で植物を発芽させた実験をやっとの思いで思い出し、そのまま書きました。その時点で夜の11時です。そこから問題集40ページにとりかかりましたが、夜中の3時に13歳の私は生まれて初めて夜の恐怖におののき、明日起きてこれないんじゃないかという恐怖から涙を流し、こんなことなら宿題を家に忘れましたと言った方がましだと思い寝ました。
翌日学校へ行くと、運よくその課題を提出させられないという神がかりのようなイレギュラーが発生し、その日夕方家に帰ってから仕上げて翌日提出することが出来ました。
提出出来なかったH君は、同級生にそのことをいじられすぎ、不登校になり私たちの前から姿を消しました。そんな簡単なことで人生を棒に振るなよと思いました。でも、13歳の子供たちにとって、そんな簡単なことが全てだったりするのだなと思いました。9月1日、それまでの約40日間を振り返って、やり直せるならお盆ぐらいからやり直したいと心から悔やんでももう戻ってこない時間。大したことに費やしてこなかった無駄な時間を思うと、涙が込み上げてくるのです。
宿題は常に直ぐやるようになりました
結局、そういった経験があり中学1年生の冬休みからはまた、宿題を貰ったその日にこなす問題児に早戻りしました。
中2ぐらいから、自分のやった宿題を写させて欲しいという友人が大勢出てきました。
理由は、答えを丸写しすると全問正解になってバレるが、人のやったのを写したら間違いもあるからバレないからということでした。
冷静に考えると、もし写したことがバレたとき、自分も疑わしき一人に含められるなと思い腹が立ちましたが、それを申し出てきた奴らよりも成績が良かったので犯人にさせることはないなと思い直し、貸してやりました。それをやっていた友人は落第しました。
社会人になって感じたこと
夏休みの宿題を先に終わらせるかどうかということは、仕事に優先順位をつけることに上手く結びついていると感じます。
仕事の緊急性と重要度で4つのカテゴリーに分け、緊急かつ重要なものから始めると良いと社会人1年目に先輩から教わり、まさに夏休みの宿題だなと感じました。
夏休みの宿題は、学生にとって”最重要”でありながら、”緊急かどうか分かりにくい”という問題点を孕んでいます。つまり、重要だけれども納期がどれぐらい掛かるか見積もらずに先送りするととんでもないことになってしまうということを、小学校から高校卒業までの12年間で身体に沁み込ませるように出来ていたということになります。
やったことが無いタスクの納期見積
振られたタスクが一体どのぐらいの納期を要するものか、未経験の場合推し量ることが難しいものです。夏休みの宿題は、後回しにするにしても初期の段階で少しやってみて、一体どれぐらいの期間で出来るか見積しておく癖をつけることが重要だということです。
残酷な話、40日あって、1日に1/30しかこなすことが出来ないと分かれば、実質10日間しか何もしなくていい日が無いということになるのですが、それを終盤にやり始めるチキンレースをしてしまうと、崖から転落してしまうこと必至なわけです。
学校の先生も馬鹿じゃないので、サボれないけど毎日しなくていいギリギリの分量を計算して課題を与えているはずなので、大人になってこのシステムに感謝しています。
学生の皆さん。お子様がいる親御さん。是非とも夏休みの最初の日に、1日だけ夏休みの宿題に取り組ませてみてください。
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