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カレーで挫折した料理修行

中学生の頃、ミスター味っ子というマンガに影響され過ぎて自分の完全なオリジナル料理を作りたいという欲望に支配されてしまった結果、家族全員を巻き込んだ地獄のようなカレーパーティーを開いてしまった話なんですが、レシピだけ書きます。

牛肉

人参

玉ねぎ

カレーのスパイス

リンゴ

ハチミツ

ブラックの缶コーヒー

パブロンゴールド

板チョコ

途中で言われた「変な臭いしてるけど何?」

もう、隠し味が多すぎて異臭騒ぎが始まっていました。

実際に食べようと味見したところ、カレーの味がほぼしないし、体調が悪い時に食べたら卒倒しそうな風味にも拘わらず、家族は初めて料理をした長男を大歓迎ムード。

もはや、配膳する時家から逃げて大阪の祖母の家まで行こうかと思いました。

そして案の定曇った顔をする父と母、そして即罵倒してくる妹。

母が折衷案として熟カレーのルーを適量以上入れ直して煮込んで、「うん。なんとか誤魔化せた。」と言った時私の料理人人生は一旦終了しました。

頭でっかちとはまさにあの事・・・

ずっと言われたのが、隠し味として入れたパブロンゴールドが忘れられない苦みを放ち続けたということでした。

料理マンガは、王道よりもどちらかというと奇をてらったものが勝つ世界で、私の中では深みある味わいに、こんなカレー食べたことないと目を輝かせるはずだったのが、目からは光が失われ、大地は割れ、この世界に独りぼっちなんじゃないかと錯覚させられるほど、トラウマ料理が完成しました。もちろん自分もほぼ食べませんでした。

最近始めた10分間料理

キューピー3分クッキングは下ごしらえなど含めて物理的に無理なので、10分以内で料理を作って、5分で食べて、5分で片づけをするという朝活を去年から開始しました。

なんせ、中学生以来料理をしたことが無かったので、最初のひと月は毎日卵焼きを作る日々でした。そこから派生して、親子丼とかかつ丼を作った時、早くに起きて来た息子がそれを食べたいと言ってきて、お父さんの分だから駄目だと言ったら、妻が起きて来て、そんなこと言うのはかわいそうだ、本当にそれでも人間なのかと言われ、いや、過去に人間が食べられないカレーを作ったと訳の分からない話をしたところ、結局1/3ほどあげることになったのですが、息子の反応は「これ美味しい。」だったので、料理って生きるためじゃなくて人を喜ばせるためにあるんだなという実感を始めて得られたのがつい先月でした。

さらに言えば、自分で作った料理がある程度美味しさに欠けたとしても、自分の身体の中から出て来たようなものだから、もう一度身体の中に入れても居心地が悪くないなと思うので、納得いくまで頑張ろうかなと思っています。

そんなとき脳裏をよぎったあの野望・・・

人が食べたことの無いカレーを作ってみたい

この、闇より出でし得体の知れない欲望を抑え込むのに今必死になっています。

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