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2024年卒の新社会人に告ぐ

今日は4月から社会人になる大卒の方に向けた、卒業大学によって引き起こされるさまざまなトラブルと解決方法について解説していきたいと思います。

学閥というシステム

少し大きめの会社であれば入社したら即刻出身大学が同じ先輩から声を掛けられて飲み会に参加させられます。断る理由もなく友好的であるため大抵の新卒社員の方々は参加すると思います。

私が大学卒業後5年間働いていた会社にも学閥があったようで、同志社大学、慶応大学、早稲田大学、立教大学などの同期が急に知らない先輩から大学が一緒だというだけで飲み会に誘われて行かなければならないと言っていたのを記憶しています。地方大卒の私は、同じ会社で同じ大学を卒業した人を最後まで見つけることが出来なかったので内側でどんなことが行われていたのかは詳しく知りません。

体育会柔道部に所属していたため、先輩後輩の縦社会が4年間だけではなく死ぬまで続くものであることは100も承知なので、恐らくその中でも突如として表れた同じ大学を卒業したと思われる先輩たちからの暖かい眼差しと、高圧のプレッシャーを浴びせられていたのだと思います。

縦社会の良いところは、組織の中に存在するいくつもの壁を取っ払って相談に乗ってもらったり、仕事のお願いが出来たりと、コネクションとしては最適で、中学生が不良の中でもかなりワルな兄貴がいてイキってしまうような、そんな社内フリーパスを得られるところでしょう。

ただ、悪い側面もあって、これは社内フリーパスと天秤にかけるべきですが、さほど権力のない先輩から後輩というだけでこき使われたり、自分が得をしない同期との合コンをセッティングさせられたりという事もあります。ただ、これも複雑で、アホでも先輩という中国のことわざにもあるように、権力のない先輩をないがしろにしていると権力のある先輩から声がかからなくなるというリスクを孕んでいるので、後輩然として立ち振る舞いをしなければならないのです。

体育会系ではなかった人

私は数ミリも体育会系じゃなかった人々の気持ちが分からないのですが、あえて寄り添ったことも考えて見たいと思います。

それなりに良い大学を出ているという事は、学業に専念し続けてきた人である確率も高いので、大企業には非体育会系の人々も多く在籍しています。その彼ら彼女らも、大学入学後に軽音楽部がまさかの運動部よりもゴリゴリの縦社会を強いる体育会系気質であることに入部してから気付かされるかの如く、学閥のシステムに嫌悪感を持ってしまう人すらいるかもしれません。

結局はある一定以上の規模を有する組織は体育会系によって構築されているため、馴染めない人からすると極端に神経をすり減らす原因になると思います。

しかし安心してください。

その学閥の中には、非戦闘員も沢山いて、「私にはそんな気を遣わなくていいから」と言ってくれることがあります。非戦闘員は非戦闘員で固まって、小学1年生の時国語の教科書に掲載されていた、スイミー(レオ・レオニ著)のように大きなマグロを団結力と機転とで上手くやり過ごすことが出来るのです。

世代間ギャップをうまく活用する

最後に学閥以外の分野で新卒に関する幅広い知識と経験を持つ私から、世代間ギャップについての説明とそれをうまく活用する方法について解説していきたいと思います。

実は一番ギャップがあるのが30代の先輩で、カラオケに行くと自分たちが小学校から中学校ぐらいにかけて流行った曲を楽しそうに歌っていたり、逆にちょっとだけ古い3~4年前の曲をどや顔で歌われたりします。妙に若い世代に取り入りたい人と、上の世代へ行き切ってる人とに分かれる非常に流動的な世代です。なので、知っているならカラオケなどは彼ら彼女らの世代に合わせるべきです。

私が社会人になってから若者の心理についての研究に没頭した結果分かったことなのですが、若者は自分たちより上の世代と同じことをしたくないという概念が非常に強く、上の世代がやっているSNSはなるべく避け、音楽も最近では上の世代が歌ったら窒息死するほどフォルセット連発の曲調が増えています。俺たちは若くて、この若さをあなた方おっさんおばさんに共有する気はさらさらないんだよというところでしょう。

という事は逆に、その若さを提供してあげることで気に入られるので、ちょっとだけ古い曲を教えてあげたり、つい最近まで流行っていたことを教えてあげるというのがいいでしょう。

40代に至っては、若者の気持ちが分かるというより親世代として自分の子供よりも少し上の世代が何を考えているのかという目線を持ち合わせている人がいるので、若干先輩というより親よりの接し方をして来ます。この、15~20歳ぐらい年の離れた間柄というのはどちらも近いと思っていない分、教えてくださいが相互に成り立ちやすく、意外とうまくやっていけるものだと私は思っています。もう亡くなって久しいのですが、私が前職でお世話になった課長がお父さんみたいな兄貴みたいな人で、明け方まで一緒にスナックでバカ騒ぎしたことを今でも懐かしく思い出します。

50代は親世代そのものなので、求められていることはその人たちの子供との比較対象としての振る舞いで、あまりにも羽目を外してしまうと、自分の子供の様に叱られたりします。自分の親とは出来ないような遊びを、自分の親世代としていると考えるとゾクゾクするので楽しいです。昭和や平成初期の話が飛び交うので、テレビで見たことがある話の語り部的存在としてありがたがりましょう。とにもかくにも、彼ら彼女らは新入社員の給料を決めています。

まとめ

2024年の新社会人は、組織の中で突如として縦社会に巻き込まれたり、世代間ギャップに悩まされたりしますが、相手も同じ人間で、自分が生きてさえいれば後から通るところにいるだけなので、相手の立場に立って自分がどうふるまうことを求められているか考えていけば間違いないと思います。

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