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小学校修学旅行の思い出

小学6年生の何月だったか、もう忘れましたが修学旅行で広島県と山口県に行ったことがあります。もうどうやって行ったかも覚えていませんが、三つ強烈に覚えていることがあるので今それを語りたいと思います。

まず一つ目は、後半に訪れた山口県の秋芳洞です。カルスト台地の地下に出来上がった鍾乳洞を見た時、神秘的で暫くくだらない冗談も言えないぐらい全員が息をのんでその光景を目に焼き付けていました。

そしてもう一つが、広島の原爆ドームを見学しに行った際のことです。

平和のセレモニー待ち

原爆ドームの前には平和記念公園があり、到着すると沢山の僕たちのような小学生がリュックサックを背負って中央にある献花台の周りで順番待ちをしていました。

何の順番待ちをしていたかと言うと、学校で作って来た千羽鶴を献花台に掲げて、黙とうをして、平和に関する合唱をする、平和のセレモニー待ちでした。

一校につき5分ずつぐらいかかるこの平和のセレモニーを待っていると、段々と引率の先生方がピりついて来るのが子供なりに分かりました。そうして10分以上経った時にしびれを切らした先生の一人がこう叫びました。

「あかん!悪いとは思うけど、これは仕方ないことや!先に、『平和のセレモニー』をやらせてもらおう!バスがこれ以上待たせられない!」

私たちは全校生徒333名の「もう二度と争いごとを起こしてはならない」という気持ちがこもった千羽鶴を献花台にそっとお供えして、黙とうをして、新垣勉氏の「青い空は」を歌い、平和のセレモニーを終えました。

最後の一つ

平和のセレモニーの少し前、原爆ドームの見学を終えて外に出て来た私たちは、平和記念公園の方向に少しずつ歩を進めているところでした。

「・・・・この松はね・・・・」

友達に「ん?何か喋った?」と聞き返したんですが、友達が真顔で首を横に振って目が向いている方向を振り返ると、そこには語り部のお爺さんがこちらを向いて語り始めていました。

「・・・・この松は、あのピカに耐えていまだに枯れずに立っとるんじゃ。凄いと思わんか?わしらピカで生き残ったもんは、この松を見て負けちゃならんと、必死になって頑張ったもんじゃ・・・。じゃけんど広島は、お好み焼きじゃけの。」

その当時流行していた、ポケットモンスター赤×緑のトレーナーとエンカウントしたかのように突如として始まった語り部の枯れなかった松エピソードが、私の心にはしっかりと刻まれています。

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