ブログ

パネルディスカッション

小学生の頃、自分の担任が「専門の教科」を持っていたのをご存知でしょうか。私の担任は、生活科と国語でした。(低学年と高学年は同じ人)

国語の先生が強烈で、橋本真也の様な勢いのある方でした。

とにかく国語の授業に力を入れていらっしゃって、3年生・4年生辺りから急に難しくなる読解力を伸ばす為の授業というものは今思うとかなり斬新で実験的で効果的だったと思っています。

小学生のパネルディスカッション

授業が始まると突然机と椅子をコの字型にするように指示されて、ある題材について意見を求められます。そして、一人ずつ発表を始めると、あるタイミングから「私も〇〇さんと同じ意見です」と出始めて、2~3種類の意見に統合されていきます。

これを黒板に書き、それぞれの意見についてさらに長所短所を考えたりと、複数の生徒が入り乱れて議論を交わすのです。

私はその授業が大好きでした。

国語のテストでよくある、「傍線3の部分での筆者の気持ちを述べよ。」という理不尽極まりない問い。実際にその筆者が問いの解答を読んだ時に、「そんなこと考えてねえよ」と言ったとか言わなかったとか。

パネルディスカッションは回答を自分たちで決めるというのが痛快で、子供の自分たちからすると自分の意見をゴリ押ししつつも相手からも批判され、感情的になりながらも論理的な主張が出来ないと論破されてしまうというゲーム性が楽しく、実は教員の掌で転がされていたに過ぎなかったにしても主体性があって大好きでした。

やはり、小学校とはいえ専門の科目についての研究は前衛的で、今となっては色んなところで取り入れられているものを公立の小学生が体験できたというのは本当に幸運だったと思います。

国語の成績を上げるためには・・・になりなさい(タイトルと同じ)

他にもこの橋本真也ばりの覇気を感じさせた担任の先生は、大の塾嫌いで受験のための国語授業や問題演習を痛烈に批判し、私の授業を受けていれば国語に関しては中学受験はクリアできると豪語していました。

とある授業の時、先生はこうおっしゃいました。

「ええか?国語の問題を解くときは、探偵になるんや。国語の問題は文章の中に必ず答えがある。それを名探偵コナンか、金田一少年の事件簿になったつもりで探すんや!!国語の成績を上げるためには名探偵コナンか金田一少年の事件簿になりなさい!」

(いや2回言わんでええし、片方ちょっと変やから!)

で、確かに大学受験に際して国語の試験対策をやっては見たものの、橋本信也先生が仰っていた通り、証拠を集めて推理するほかなく、これに関しては成績を上げるために心構えに加えて演習の数をこなすしかないので、ひたすら問題演習と、空き時間で推理小説を読みまくって志望大学合格に繋がりました。

橋本信也先生は、肩こりが酷く、授業の合間に握力が強かった小4の私を呼びつけて肩と首のマッサージを申し付けてきていました。これも結果として中学高校での野球、大学での柔道というスポーツに活かされる腕力が培われた原体験となっています。意味分りませんよね。小学生が教師の肩をマッサージさせられてる姿って。

今思えば意味が分からないけれども、それを意味があったと思うのが人生を豊かにするコツだということで締めさせて頂きます。

コメントを残す


お問合
わせ