ブログ

中学入試の問題にChatGPTが太刀打ちできなかった件

先日、大阪星光学院中学校に合格したっていう近所のお兄ちゃんがいて、「すごいな」って話になりました。

ただ、正直どれだけすごいのかが自分ではよく分からなかったので、大阪星光学院の算数の問題を実際に解いてみることにしました。

大問1(1)は「ややこしいだけ」で、ちゃんとやれば解ける

代文1の(1)は分数の計算で、大カッコまでついているような計算問題でした。

でもこれは、手順を守って丁寧にやればちゃんと解けるタイプで、難しいというよりはややこしいだけの問題だな、という印象でした。

大問1(2)が本気で難しい。正三角形の中に六芒星が出てくる

問題は次の(2)。これがかなり難しかったです。

正三角形の各辺を3等分して、その点から線を引いていく。すると中に小さな正三角形ができて、さらに別の点から線を足していくともう1つ正三角形ができる。

その2つの正三角形を重ねると、中に六合星(六芒星)ができます。

そして、その六合星の重なった部分の面積を求めなさい、という問題。

大きな正三角形ABCの面積が1平方センチメートルで、「重なった部分が全体の何分の1か(何分の何か)」を答える形式でした。

ご興味のある方は、大阪星光学院中学校算数2026年入試問題で検索して見てみてください

答えは出せたけど、「小学生の知識だけで解く」方法が分からなかった

最終的には分かったんですけど、残念ながら私は大人の知識を使った解き方をしてしまいました。

小学生の知識だけで解ける方法がどうしても分からなくて、結局、ChatGPTとGeminiに「この問題の解法を教えて」と投げてみたんです。

AIに聞いた結果:ChatGPTは“大人の解き方”、Geminiは答えがズレた

結果としては、ChatGPTも私と同じように、平方根を使った計算で求めていました。

Geminiに至っては、答えが違っていました。

ここで思ったのが、大阪星光学院の問題を作る先生、すごいなということです。

「AIに頼らない力」を意識して作られた問題なんじゃないか

もちろん、私のプロンプトが弱かったのもあると思います。「解き方を教えて」くらいしか書いてなかったので、前提条件の入れ方が足りなかったのかもしれない。

ただ、それを差し引いても、今の時代、生成AIに頼ったらすぐ答えが出てしまうことが増えてきています。

だからこそ、こういう「AIに聞いても簡単には立ち行かない」「自分で考えないといけない」問題を、意識して作ってるんじゃないかな、と考えるようになりました。

大阪星光学院がどうこうというより、トップ校の先生ほど、その時代の変化を読んでいるんじゃないか、という感覚です。

算数が苦手な子に「電卓あるし」と言われた時、親の返し方が大事だと思う

これ、昔からある話なんですけど、算数が苦手な子供に「計算ドリルちゃんと解きなさい」って言うと、「いや、電卓はあるし」って返ってくる。

それに対して、「そんなこと言ってないで、学校のテストに出るんだから勉強しなさい」って言う親、いると思うんです。

でも私は、その返し方は間違ってると思っています。

大事なのは「テストのため」じゃなくて、「瞬時の判断のため」

例えば大人になって、変なビジネスの話を持ちかけられた時。

その場で暗算して、「これ計算しても得しないよね」とか「数字合ってないよね」って、瞬時に判断できるかどうかが大事になる。

電卓を出せない場面って、普通にあるんですよ。むしろ、出せない場面の方が“勝負”だったりする。

ややこしい計算になればなるほど、頭の中で単純な計算を積み重ねる必要が出てきて、途中で数字の記憶があやふやになって、概算ですら間違う可能性もある。

だから、計算能力っていうのは絶対必要で、ここまで説明して初めて、「ちゃんと勉強しないといけないよ」って伝えるのが大切だと思っています。

大人になればなるほど、瞬時に判断しないといけない場面は増える。そこで騙される側になるかどうかが変わってくる。

英語も同じ。「翻訳ソフトがあるから不要」では終わらない

英語も、私はまったく同じだと思っています。

英語の勉強って、ある意味そこまでやらなくていい部分もあるし、ある意味絶対やった方がいい部分もある。

単語の丸暗記より、英文の構文(読み方)が必要

単語を完璧に覚える必要は、そこまでないと思っています。

でも、ある程度の英文、英構文ですね、英文の構文の読解はできないといけない。

「AIの翻訳があるから必要ない」って意見も分かる。けど、本当にそうかな、と。

人間同士の“密な会話”は、翻訳機を挟めない

例えば恋人ができて、その相手が英語を話す人だったとして。

もしくは、英語を話せる人と付き合いたいと思った時に、いちいち目の前で翻訳機を出して喋れますか、と。

そんなのは、たぶん無理なんです。

生身の人間同士、密な話をするほど、機械に頼らずに、自分の頭で聞いて、自分の頭で処理して、自分の言葉で返さないといけない。

それが英語でも、韓国語でも、フランス語でも、中国語でも同じで、まず一次的には自分の脳みそで処理しないといけない瞬間が出てくる。

難しくなってきた時に、機械を道具として使って意味を確認するのはアリ。でも、道具が使えない場面でどれだけ瞬発力を出せるかは、結局土台の学習で決まる。

そこで「やっとけば良かった」って場面が絶対出てくる。その時、AIが助けてくれるかもしれないけど、まだ100%頼れるほどじゃないし、AIに頼り切ってると舐められる、みたいな側面もあると思っています。

Quoraで見た「AIでプログラマーが不要になるのか?」が刺さった

最近、Quora(クオーラ)を読んでいて、面白い回答がありました。

※Quoraは、質問に対して有識者っぽい人たちが回答するQ&Aサービスで、雰囲気としては「賢い人が回答するヤフー知恵袋」みたいな感じです。

結論:「不要」どころか、量も質も上がって忙しくなった

テーマは「AIの登場でプログラマーは不必要になるかどうか」。

そのプログラマーは「そんなことは一切ない」と言っていて、むしろ、求められる量と質が格段に上がって、昔より忙しくなった、という話でした。

AIでコードが書ける時代は、要求水準が跳ね上がる

プログラミングの根本って、「何を作りたいか」「お客様が何を求めているか」なんですよね。

プログラマーは、コードを書くことで答えを出す。

ここでAIがコードを書けるようになると、ユーザー側も「それっぽいもの」を作れるようになる。そうすると今度は、プログラマー側もAIを使って、もっと複雑で、もっと機能が充実したものを求められる。

昔なら、HTMLでサイトを作って、スタイルシートで見た目を整えるだけで価値があった部分も、今は簡単にできてしまう。

だから次は、経理データにアクセスして、問い合わせにチャットボットが自動回答して、全体の仕組みとして動いて、さらにそれを製品として売っていく、みたいなところまで要求されるようになる。

結果として、質も量も上がって、AIの登場でさらに忙しくなる、という話でした。

これ、私の仕事の感覚とも一致している

私も業務でAIを使っていて思うのは、AIが出してくれたものをそのまま使えるかと言ったら大間違い、ということです。

出したいものとちょっと違う。でも、出したいものにかなり近いものを出してくれることが増えてきた。

そうなると、それを参考にして、そこから詰めていく、という工程が増える。

できることが増えた結果、仕事としては、かえって昔より忙しくなった、という印象すらあります。

責任あるアウトプットほど、「人間が介在する割合」が増える

この傾向って、アウトプットに責任がある場合、余計に強くなると思っています。

例えば私は、経営計画を策定する時に、データを入れて状況を打ち込んで、AIにかなり投げられるんじゃないかと思って色々インプットしました。

でも、出てきたものを見て、「じゃあこのまま経営計画にしよう」とは一切思わなかった。

コミットできる内容だけを残すと、結局「判断して作る」のは人間

自分がコミットメントできる内容だけを織り込もうとすると、AIは材料を増やしてくれるけど、最終的には、それを目で見て判断して、私自身がアウトプットを作ることになる。

一方で、文章を整える、見やすくする、伝わる形に整形する、そういう部分では生成AIに大いに活躍してもらいました。

だから「生成AIがまだまだ」というより、生成AIのおかげで、質があって量があるものを、今までより作れるようになったな、という印象の方が強いです。

AIの登場は、人類にとってプラスに働いている

ここまでを踏まえると、学校の先生も、こういうところまで考えて問題を作っているだろうし、結果として私みたいに気付く人には気付かれている。

そういう意味で、今回あらためて思ったのは、AIの登場は我々人類にとってプラスに働いているんじゃないか、ということです。

コメントを残す


お問合
わせ