ブログ
ARメガネへの期待
アップル社が最近コンセプトを発表したApple glassという商品について私が抱いた印象と期待は、恐らくガジェットオタク向けのウェブサイトに書かれた物とは一線を画すと思います。タブレット端末が製造や物流の現場に普及したように、ITC革命を現場に起こすと予感しています。
ARと言えば
AR(Augmented Reality:拡張現実感)は、マンガのドラゴンボールで言えばスカウターに相当する技術です。装着することで相手の戦闘能力が数値化され表示されたり、ターゲットまでの距離や方角を確認することが出来るという設定の機械で、当時小学生だった私を含め、子どもたちが憧れる異世界の技術でした。
ドラゴンボールのスカウターは、戦闘民族であるサイヤ人が違う惑星に出向き侵略するために開発されたであろうAR技術を用いたウェアラブル端末なので、目的と機能が非常にマッチされていました。
- 侵略する惑星の地図を視覚化する
- その星の制圧すべき対象(生命体)を探す
- その生命体の戦闘力を把握する
小学生からすればスカウターに求める機能はこんな感じ?
- 冒険する行ったことが無い街の地図を視覚化する
- その街の悪ガキが集まるスポットを探す
- 悪ガキたちの戦闘力を把握する(強かったら逃げる)
Apple Glassに搭載されそうな機能
- ロード・ナビゲーション
- 顔認証名刺管理システム
- インテリア・シミュレーター
- ウィキペディア・ポップアップ
- カンニング(チーティング)・ペーパー
- 測量
- 翻訳
- スキャナー
- 動画視聴
- ブラインドモード
1.ロード・ナビゲーション
これは誰もが想像出来るし期待しているであろう機能。スマホ画面を見ながら歩くこと、運転することは怖いけど、眼鏡に実装されたら街歩きがとっても楽になるだろうなと思います。これだけの為に買うのもアリと思わせる機能です。
2.顔認証名刺管理システム
ビジネスマンに渇望される技術。顔の横に名刺、会った日付、メモ書きが表示される機能があれば、毎日色んな人と会う忙しいビジネスマンも難なく人付き合いが出来てクロージングも出来ます。人の顔と名前を覚えるのが苦手な人に重宝されそうです。
3.インテリア・シミュレーター
AR技術でよく活用されているものですが、スマホのカメラを通して家具が置かれた部屋を拡張現実として見ることは既に始まっていますが、やはり画角の問題や没入感は眼鏡を使ったARに勝るものはないでしょう。部屋の内覧時に家具を並べたらどうなるか、これを使えばかなり精度の高いシミュレーションが可能になります。逆に家具屋さんも広い展示場が必要なくなり、何もない家具の試着室の様な広さで別けられた部屋に入った来場者が、セットされた家具が配置された拡張現実を見て購入意思を固めるという素晴らしい未来が待っています。大きな展示場はもういらないという夢の様な未来。
4.ウィキペディア・ポップアップ
このモードを入れると、画像認識によって目の前にある本、芸術作品、料理、生き物、植物、建築物の情報が表示されて、あたかも物知り博士の様にうんちくを垂れることが出来ます。ただし、口説き落とそうと思う女性が、あなたがその高性能なAR眼鏡を装着していることに気付いたら、その機能を使い続ける事を止めた方がいいでしょう。
5.カンニング(チーティング)・ペーパー
私が最も期待している技術がこれです。プロンプト画面を必要とすることなくアナウンスすることが出来る技術になります。これは文章だけでなく「手順書(マニュアル)」が表示できるようになると期待出来るので、人材不足、技術承継で悩む製造業にとっては救世主となります。何しろ、チュートリアル画面がずっと表示されるので、間違いが起こりにくいですし、何度も何度も先輩に聞いて怒られるということがありません。
これは応用すれば料理にも使えますし、あらゆる業界で新しい仕事を覚えさせる技術として利用可能と考えられます。これなしに現場のOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)は出来ないようになる未来が来るかもしれません。
6.測量
iPhoneの機能に計測というものがあって、写真を撮影しながら物の大きさを計測し、記録できる便利なアプリがプリインストールされているのですが、モノを見るだけでその大きさが表示されるとなると、建築業・内装業なんかはとても効率良くなりそうですね。
7.翻訳
外国語の本を読んだ時、横に日本語が表示される。これはgoogle翻訳のカメラ翻訳で既に実現しているので可能だと思います。海外旅行で看板を読めるようになるのも嬉しいですね。
8.スキャナー
これは議論が交わされる問題と思いますが、写真撮影の是非です。あれば大変便利ですが、プライバシーや機密漏洩の観点から実装されない可能性が高い機能です。あれば便利なんですがね。ただ、QRコードのスキャン機能は必ず実装されるので、世の中にある看板という看板、広告等あらゆるものにQRコードが埋め込まれるようになると思います。ウィキペディア・ポップアップの弱点は登録されていない物は読み込んでくれないことなので、読み込んで欲しい媒体は自ら情報をQRコードで提供するようになるはずです。
9.動画視聴
眼鏡と言えば、目の前で映画を観れたらどんなに素晴らしいだろうと想像する人も多いと思います。これは実現するでしょうが、授業中や会議中にこの眼鏡を使ってサボる人が出て来るかもしれません。モラルハザードを起こさない限り、非常に便利な機能だと思います。
10.ブラインドモード
一番地味なんですが、是非実装されて欲しいモードです。目隠し機能ともいうべきでしょうか。世の中、観たくない物に溢れています。とっさに観てはいけない物に出会ってしまった時、安全が確保されている状況であればブラインドモードに入る事ができ、前が見えないという便利で安心な機能が実装されるかもしれません。
いかがだったでしょうか。ソフトウェア開発に携わる方へ一つでも届きますように。
コメントを残す