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百円の恋(安藤サクラ主演作)
先日暇だったので百円の恋という映画を観ました。第39回日本アカデミー賞受賞されています。ついでと言ってもあれですが、主演の安藤サクラさんは最優秀主演女優賞も獲得されています。正直な感想を申し上げますと、でたらめに面白いんです。設定として、32歳のニート兼引きこもりが実家を飛び出し100円均一の深夜コンビニバイトで働き、ボクサーに恋をしてフラれた後に、自らボクシングを始め、ビックリするぐらい動けるようになって試合に出てボコボコにされるという話です。
映画との出会いって色々あると思うんですが、この映画はAmazonプライムで視聴可能なリストでたまたま最上位に上がって来ていた(多分自分が観ている傾向から)ので、暇つぶしにスマホをいじりながらBGM的に流していたにすぎないものだったんですが、途中で完全にスマホを脇に追いやり、気付けば最後までかぶりついて観ていました。
観終わった後、誰と話すでもなく面白い、凄い映画を観たんだという興奮を落ち着かせるために、インタビュー記事とか評論記事を読みました。
冒頭の安藤サクラさんは、32歳のニートなのでブヨブヨの身体に生気を失った目、そしてどぶ川の様な口臭を何とかしなさいと親に言われるような酷い状態なんですが、ボクシングジムに通い始めシャドーボクシングやミット打ちがみるみる上達してステップも軽快になり、顔つきも体型も引き締まっていく様は圧巻というか異様というか、感動させられるのですが、それを撮影期間10日の間で達成してしまうという記事を見つけてしまい、絶句してしまいました。
役作りのために16キロ痩せましたとか、聞くと凄いなと思いますが、普段何キロの人がどの期間を切り取って痩せたか分からないから自己満足だと思ってしまうんです。でも、この映画で安藤サクラさんが見せたのはボクササイズでどれだけ変われるかというドキュメンタリーだったりするわけです。
最後に試合に出るんですが、デビュー戦でいきなりプロ4戦目の若い子にボコボコにされちゃうんです。安藤サクラさんってそこまで美人じゃないですが、人って殴られて口から血を吐いたらあそこまで不細工になれるんだと、観ているこっちがハラハラさせられる体当たりの演技でした。特殊メイクなんでしょうが、インターバルでコーナーに戻ってきた時に目の周りが腫れているのを見ると、ゾッとします。この監督(武正晴さん)の頭の中が覗いてみたい。え?安藤サクラさんのこと嫌い?ご両親に恨みでも?と思うぐらい不細工に仕上げてエンディングを迎えます。
この映画は、有名であったことは事実ですが知らずに過ごしていたことを後悔させた、とてもいい映画でした。
R15指定なので安藤サクラさんが裸になったり色々な酷い目に遭いますが、満腹感はありませんでした。
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