メッキ技術情報
ニッケルの酸化皮膜
ニッケルの酸化皮膜
ニッケルは空気中に放置すると酸化被膜を形成します。クロムの様に不働態膜は形成せず、酸化皮膜は時間に比例して成長します。この酸化スピードが鉄と比較して遅いため、クロムメッキの下地メッキとして防食機能を持ち腐食の進行を留めます。
空気中に放置する時間が長ければ長いほど上層メッキ皮膜との密着性は低下します。硬質クロムメッキが上層メッキ皮膜の場合、密着が不完全の場合自身の引っ張り応力によって剥離が発生します。
また、ニッケルは希硝酸に対して激しく酸化されますが、濃硝酸に浸漬すると不働態被膜が形成され腐食は起こりません。