メッキ素材情報
プラスチック素材
プラスチックの分類 |
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合成樹脂 | 熱可塑性樹脂 | 汎用プラスチック |
ポリエチレン(PE) |
エンジニアリングプラスチック (汎用エンプラ) |
ポリアミド(PA) |
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スーパーエンジニアリングプラスチック (スーパーエンプラ) |
ポリサルホン(PSF) |
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熱硬化性樹脂 |
エポキシ樹脂(EP) |
プラスチックへのメッキのおよそ8~9割はABS樹脂、PC/ABS樹脂に行われています。その他に、ナイロン樹脂(PA)、ノリル樹脂(PPE系)、ポリカーボネート(PC)などもメッキ可能とされております。
ABS樹脂がなぜ多く使われるかと言いますと、ABS樹脂を構成するA(アクリロニトリル)、B(ブタジエン)、S(スチレン)の中でブタジエンが選択的に酸化溶解させることができ、出来た孔にパラジウムを付着させ無電解メッキを行うことで密着を得ることが出来るためです。
一般的なABS樹脂上へのメッキ工程
脱脂 → エッチング(クロム酸浸漬) → 中和(クロム酸還元) → 触媒化(キャタリスト) → 活性化(アクセレーター) → 無電解Niもしくは無電解Cu → 各種電気メッキ
エンプラは耐薬品性に優れているためエッチング処理の前にプリエッチング処理を行い樹脂表層を膨潤させることで、その後エッチングした際にアンカー効果の得られる微孔が形成されます。
また、エンプラはエッチングが難しい上に触媒化も困難であるため、コンディショニングを行いキャタリストのパラジウムが吸着しやすくさせます。コンディショニング処理によって樹脂表面が両性あるいはカチオン性となるためです。
これらのプリエッチング及びコンディショニング処理によって、エンプラもしくはスーパーエンプラであってもメッキが可能になる場合があります。