機能メッキ

各種めっきが持つ機能特性
種類/機能特性 耐食 耐摩耗 硬度 潤滑 寸法精度 離型性 低摩擦係数 電気伝導 耐熱 ハンダ 非粘着 耐薬品
                 
ニッケル                  
硬質(工業用)クロム          
ニッケル系合金                
無電解ニッケル      
無電解ニッケルボロン    
無電解ニッケル・セラミックス複合          
無電解ニッケルPTFE複合          
黒色無電解ニッケル        

 

低摩擦係数

すべり性とも言います。同じニッケルメッキでも、結晶構造、複合される粒子によって数値は違います。

代表的なメッキ

無電解ニッケルPTFEメッキ

無電解ニッケルボロンメッキ

クロムメッキ

無電解ニッケル・セラミックス複合メッキ

寸法精度

精密部品や寸法公差が必要な機械部品に要求される特性です。電気メッキよりも無電解メッキの方が管理がしやすくなります。

 

代表的なメッキ

無電解ニッケルメッキNi-P

無電解ニッケルメッキNi-B

無電解ニッケルメッキPTFE

無電解ニッケル・セラミックス複合メッキ

潤滑性

すべりやすさのことです。無電解ニッケルボロンメッキのように低摩擦係数によるもの、複合メッキのように、自己潤滑性によるものがあります。かじり防止にも利用されています。

 

代表的なメッキ

無電解ニッケルメッキPTFE

無電解ニッケル・セラミックス複合メッキ

硬度

硬質クロムメッキに代表されるような硬さです。メッキ金属は一般に冶金学的に得られたものより硬度が高いとされています。キズがつきにくく、耐摩耗性に優れています。

無電解ニッケルメッキは360℃前後の熱処理により、結晶構造が変化し硬度が上がります。

 

代表的なメッキ

硬質クロムメッキ

無電解ニッケルメッキNi-B

無電解ニッケル・セラミックス複合メッキ

耐摩耗性

摩耗しにくい特性のことで、高硬度による効果と低摩擦係数による影響があります。硬質クロムメッキでは析出粒子の違いによって差異が生じ、技術力が要求されます。

 

代表的なメッキ

硬質クロムメッキ

無電解ニッケルメッキNi-P

無電解ニッケルメッキNi-B

無電解ニッケル・セラミックス複合メッキ

耐熱性

高温でも皮膜物性が低下しない特性です。熱により結晶構造やクラックに変化が生じることで、特性も変化します。

 

代表的なメッキ

無電解ニッケルメッキNi-P

無電解ニッケルメッキ Ni-B

無電解ニッケル・セラミックス複合メッキ

 

耐食性

湿気、塩分、酸化雰囲気などに対する防錆、防食の性質です。メッキ皮膜を積層し、腐食電位をやわらげる方法もよく用いられています。金属によってはクロメート皮膜や化成処理皮膜により向上します。

 

代表的なメッキ

硬質クロムメッキ

無電解ニッケルメッキNi-P

 

離型性

樹脂、ゴム金型などに要求される特性です。主に複合メッキで効果が得られる場合があります。

 

代表的なメッキ

無電解ニッケルメッキPTFE

無電解ニッケル・セラミックス複合メッキ

無電解ニッケルメッキNi-B

 

電気伝導性

電気の伝わりやすさのことです。銅が優れた電気伝導性を持っています。

 

代表的なメッキ

銅メッキ

無電解ニッケルメッキNi-P

無電解ニッケルメッキNi-B

 


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