アルファメック株式会社、代表取締役を務めさせていただいております野村重之です。このたび、令和6年4月1日をもちまして100周年を迎える運びとなりましたことをここにご報告申し上げます。弊社の創業は大正13年、未曽有の大災害である関東大震災の翌年のことでした。そこから約10年間続いた〝大大阪時代〟、大東亜戦争中の企業整備令を経て、昭和24年に野村鍍金工業株式会社として設立され、平成4年にアルファメック株式会社と社名を変更するに至ります。わたくしは創業者野村清之助の孫で3代目としてこの節目まで引き継いできて、また次世代へと引き継いで行く途上にあります。ここまでの多くの苦楽を支えて下さった取引先様ならびに、諸先輩方、現在も辣腕をふるってくださっている従業員とそのご家族の方々へ並々ならぬ感謝を、この場をお借りしてお伝えしたいと思います。
私はめっき屋の息子として生まれましたが、めっきという技術は奥深く、タンクの中に入れて電気を流し、出来上がって来るまで成功するか仕上がりがどうなるか分からないところは、陶芸の焼き入れに似た魅力があります。製造業の中でもめっきは特殊工程と呼ばれ、ブラックボックスのような取り扱いがされていますが、中にいる私たちにも分からないことは多く、時にはお客様と二人三脚で新しい技術を開発し、大きなトラブルに見舞われたときは休みを返上して膝を突き合わせて何度も試行錯誤を繰り返すことで、日本経済の発展に少しは関わってこられた自負を持てる100年間でありました。
次の100年、正直言ってどうなるか私には分かりません。分かっていることは私が確実にいなくなっていることだけです。ただしかし、創業者の清之助、二代目の信一が残してくれためっきという仕事を、どんな形であれ続けていっていることを願うばかりです。
これからも、私どもに関わってくださる全ての方をめっきという技術で支えて行かせていただきたいと思いますので、末永くアルファメックをよろしくお願いいたします。
代表取締役社長 野村 重之